ただ君だけを。
「…ちょっとだけだから」





「やったぁっ!」






喜ぶ陽歌の目には、もう涙は浮かんでいなくて。





…くそっ。騙された。




けど、いまさら無理って言うほど俺も心の狭い男じゃない。






陽歌に手を引かれるまま外へ出て、川のほとりへ行く。





「ほら、綺麗でしょ?」




「あー…うん。綺麗」




「適当でしょ?もう…あ、ちょっと入ってもいいかな?いいよね」




「ちょ…」





陽歌は、カナヅチだ。




それもよっぽどの。






< 54 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop