コイビトは
夜中3時を過ぎて、リディルルが静かなバラードを歌っているとき、ふと、座っている俺のひざに重みが乗ってきて、驚いて俺が見ると、それはラヴィコだった。



さっきから、ラヴィコはうとうとしていたようだが、ついに落ちたみたいで、俺のひざに頭をのせて、完全に眠ってしまったようだ。


リディルルが歌い終わると、次はラヴィコが入れていた曲が、曲だけ流れたが、仕方が無いのでキャンセルすると、その次はまだ入れてなかったので、部屋の中は急に静かになった。



俺は正直困ったけれど、ラヴィコを起こすのもかわいそうだし、どいてくれともいえないので、仕方ないので膝枕でリディルルを見ると、リディルルも不思議そうにラヴィコを見ていた。



「珍しく疲れてるのかな」


「え…?」


「このコ、あたしたちの中で一番体力あるのよ、こう見えて。

ストリートで歌った後、だいたいこの近くにある知り合いに泊めてもらうんだけど、ラヴィコが一番遅くまでおきてて、そのくせ一番最初に起きて私たちに朝ごはん作ってくれるから」


「へぇ~。疲れてるって、何かあったの?」


「…このところ、夜勤が続いてたみたいだから」


「夜勤?」
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