コイビトは
そう言われて、俺は


「じゃあ」


と、背筋を伸ばした。正直、俺もそろそろ眠くなってきたところだったけど。



「俺の個人的なことを言わせてもらうけど」


「うん」


「俺は、君のことも知りたい」


「……」



リディルルが、あからさまに『何言ってんだコイツ』みたいな目をした。



「なんで」


「…君だって、女じゃないか」


「…………そっか」


彼女はごく当たり前のことを、再確認したようにしみじみとつぶやいた。それは、彼女が本気で再確認した…自分が女であることを、本気で意識してなかったような言い方で、俺は逆に何も言えなかった。
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