マスカラぱんだ


今日の私の格好は、花柄のミニスカートのワンピース。

この格好で、傷口を見てもらうとすると。

スカートをめくり上がるか、ワンピースを上から脱ぐしかない。

そんな姿、どっちも先生に見せられない!


「紫乃ちゃん?わかったかい?自分がどんなに無防備だったか。」

「は、はい。無理です!ごめんなさい。」


私はスカートの裾を、思い切り握り締めながら答えた。

鈍感過ぎて、自分でも呆れてしまう。

自己嫌悪に陥っている私に、先生は優しく声を掛けてくれた。


「紫乃ちゃん。ここにおいで。」


先生は座っているソファの横に、トントンと手を付いて私を呼んだ。

今までにない親しげな雰囲気を醸し出す先生の仕草に、胸がキュンと締め付けられた。

私は先生の元に、一目散に向かうと腰を下ろす。


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