マスカラぱんだ


**紫乃**


ようやく涙が止まり、鞄から鏡を取り出し、自分の顔を見つめる。

ああ。また、すっぴんだよ。

それに先生のハンカチをまた、汚しちゃったし。

そんな落ち込む私に、先生は突然の質問を口にする。


「紫乃ちゃんの門限は何時?」

「え?9時。」

「そうか。じゃあ、門限までには送るから、それまで僕と一緒に居てくれるかい?」


門限まで?一緒?

信じられないくらい嬉しかった。

だって1ヶ月もずっと会えなかったのに、いきなり校門で待ち伏せされるし。

しかも門限まで、一緒に過ごせるなんて!


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