マスカラぱんだ


**紫乃**


「本当に綺麗。」

「ああ、綺麗だ。」


さっきまでは、眩しいくらい光を反射していた青い海も、今は沈む夕日に照らされてオレンジ色に染まっている。

海だけじゃない。

私の隣にいる先生の横顔も、綺麗なオレンジ色。

平日のせいか、この公園にいるのは先生と私だけ。

この素敵な景色を“独り占め”じゃなく、“ふたり占め”出来る贅沢に、私は心からの喜びを感じた。

頬を優しく撫でる潮風を心地良く感じながら、公園のベンチに腰を下ろし、沈む夕日を見つめる。

あまりにも素敵なこの場所と、甘い時間に包まれた私の心は先生色に染まる。

このまま。ずっとこのまま、先生とこうしていたい。と。


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