死神彼氏と五日間




ソウシは自分の手のひらを眺める。




―――――…しかし……




その手には、まだ標的の感触が残っていた。





――――…なんで俺はあの時危険を犯してまであいつを抱こうとしたのだろうか?




抱いたとき、標的の身体は小動物のように震えていた。



――――…母性本能か?……気持ち悪い…。





しかし、ソウシの中には真奈を守らなければならないという気持ちが一瞬芽生えていた。




―――…俺は、あいつを狩らなきゃ俺自身が……!






眺めた手をぐっと握る。




死神に課せられた運命と呪いの歯車がゆっくりと…、しかし確実に狂い始めていた……。









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