死神彼氏と五日間




距離をつめられて、真奈は一瞬顔が近くなったソウシにドキッとしたが、それもすぐに心に収めた。



――――…ひ、ひるまないぞ!真奈よ!こんなところで負けてはならぬ!




と 普通はここで顔を赤らめて目を逸らしちゃう…!………なんてことが実に可愛らしい女の子なのだが、なにしろ真奈はキャンパス前の門で仁王立ちしていた女である。そこで期待してはいけない……。





「……なんで挑戦的なんだよ」




「どこからでも来い!、です」




「ふーん?どっからでもいいの?」



ソウシは真奈の顔をじっくりと見る…。





「の、望むところです」



「ふーん?」





ソウシの笑みがまた真奈を貫く。


そして、掴んだ手のもう一方の手を真奈の頭にあてた。





それは、一瞬だった…――――。








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