死神彼氏と五日間
「『俺の物にする』ってな」
――――…俺の物っ?!
「……馬鹿!何赤くなってんだよ!」
「す、すみません。何か、慣れてなくて……」
真奈は火照った頬を必死で煽った。
「…………でも、そんなお前も可愛いと思う」
―――――…
―――――……
「……えっ?」
自分の耳を疑った。
驚いて、ソウシに視線を向けると目と目が合った。
それがソウシにとってはばつが悪いかのように目をとっさに背けた。
「ソウシさん、もう一回言って下さい!」
信じられなくて、逸らされたソウシの腕にしがみついた。
「無理」
「無理ってそんなぁ〜」
諦めたのか、真奈はその腕を離した。
そしてソウシはそれから逃げるように歩き出してしまう……。
「……ソウシさん」
改まって距離の開いた向こうの彼を呼んだ。
――――振り返らない。
でも、真奈は言葉を続けた。