Frist time
屋上に一人取り残された俺の頭の中は、もうぐちゃぐちゃだった。
完璧にフリーズ。
俺は本当のことを確かめようとここに来た。
でも、余計に玲菜のことが分からなくなった。
あいつは何がしたいんだ?
俺はあいつが言ったことをどう捉えればいいんだ?
いくら考えても答えは全く出なかった。
いつの間にか雪も降っていたらしく、俺の頭の上は真っ白。
体も凄く冷えてしまった。
つーか、かなりマヌケな格好。
かじかんだ手を口に近づけ、息をはぁーっと吹きかける。
じわじわと暖かくなる手。
その手をポケットに突っ込み、仕方なく教室へと戻った。