Frist time


屋上に一人取り残された俺の頭の中は、もうぐちゃぐちゃだった。


完璧にフリーズ。


俺は本当のことを確かめようとここに来た。
でも、余計に玲菜のことが分からなくなった。


あいつは何がしたいんだ?

俺はあいつが言ったことをどう捉えればいいんだ?


いくら考えても答えは全く出なかった。




いつの間にか雪も降っていたらしく、俺の頭の上は真っ白。
体も凄く冷えてしまった。


つーか、かなりマヌケな格好。

かじかんだ手を口に近づけ、息をはぁーっと吹きかける。
じわじわと暖かくなる手。

その手をポケットに突っ込み、仕方なく教室へと戻った。


< 118 / 154 >

この作品をシェア

pagetop