Frist time


久しぶりに泣いた。
今まで溜まりに溜まっていたものが浄化されるかのように、いっぱい泣いた。


男のくせに泣くなんてかなりかっこ悪りぃけど、この時だけは涙を止めることがどうしても出来なかった。





しばらくしてやっと落ち着きを取り戻すと、驚くほど気持ちがすっきりしていた。


今なら、自分の気持ちを正直に言える気がする。


俺はもう一度ベンチにきちんと座り直し、しっかりと前を向き、本当のことを話し始めた。


「…あいつとと初めて話したのは、梨華とのことで迷ってた時だったんだ。」


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