Frist time
「俺はあいつが…玲菜がいたから宏たちを応援出来たんだ。
やっと言える。
俺は玲菜が好きだ。
今まで気持ちに気づかないふりをしてきたけど、こんなの俺らしくねぇもんな。
…俺は、梨華のことがまだ好きかって聞かれたら、多分好きって答えると思う。
でもその好きっていうのは、付き合いたいとかじゃなくて、憧れなんだと思う。
実は、お前と一緒にいる梨華を見て、いいなって思ったんだよな。
だから、お前ら二人はずっと俺の憧れ。
早く上手くいけよな!」
今度は宏の背中を思い切り叩いてやった。
「おかえし」
そう言ってにやりと笑うと、宏はやっと安心したように顔を綻ばせた。