Frist time
「だあーくっそー!
また負けた…」
亮は体育館の床に膝を付き、バシバシと床を叩きながら悔しがっていた。
俺は亮のその姿を見て、上から見下ろしながら余裕の一言。
「まだまだお前には負けねーよ」
すると亮は、俺の指の上でくるくる回っているボールをさっと取り上げた。
「よし!もう一勝負だ!」
と、もう体制を低く構えてやる気満々だ。
それに合わせて俺もにやりと笑って体制を低くする。
ボールを取りに行こうとバッシュをキュッと鳴らした時に体育館の扉がまた開いた。
「「ちわーす!」」
いいところだったのに、他の部員が来てしまったようだ。
「ちぇっ…次こそはお前に勝ーつ!」
どんと俺の前に仁王立ちした亮の肩を叩き、
「やれるもんならな」
と耳元で囁いた。
後ろで地団駄を踏んでいるであろう亮に笑いながら、部活の準備を始めた。