男装人生



教室につきガラガラと引き戸を開ける。
帰ってきて早々成績発表だ。

あ、その前にお土産渡す時間あるかな~っと。

ん?



シーンと静まり返る教室。


不審に思い、辺りを見回すと黒板に寄りかかりこちらをジトリと見る鮫島が目に入った。
相変わらずの極悪人相だ。



「何事・・・」



「何事じゃねーよ。おせーぞ。」


あれ?まだ時間あったはずだけど・・・
おかしいな・・・

圭也に聞こうと思ったがビビって私に隠れて役に立ちそうにない。
凛はデカい圭也のせいで見えないし。



「俺は採点で疲れてんだ。さっさと終わらせて休ませろ。少しは俺を労われ。」



まさかの鮫島都合。
ま、怖いから大人しく言うこと聞いとこう。

そろそろと席に向かい座る。
そんな私達の様子に、前の席の恭がクスリと笑ったのが分かった。



前の成績発表と同じく次々と名前が呼ばれていく。

クラスで1位は希夜で2位は光だ。


3位は眼鏡をかけた男の子で、4位は架衣斗だった。


5位は太っちょの男の子。


6位は恭で7位は凛。

ここまでは前と一寸も変わりない。



後は、私と鈴音がAクラス平均ぐらいのいい成績を出せばいいだけだ。



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