執事と共に日常を。
「白血病、だったよネ」


驚いた表情で、カンザキがこちらを見る。

確かに、今の春樹を見ればとてもそんな風には見えないだろう。

むしろ、カンザキのほうがよっぽど不健康そうに見える。


「いろいろ、折り合いがついたんだ」


と、春樹は微笑んだ。

その姿は高校時代、鼻血が止まらなくて救急車で運ばれた病弱な少年ではなかった。


「そっか。カッコいい春樹クンが復活してくれてよかったヨ」


カナも無邪気に笑った。
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