君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて
「江口さん?」
なんて甘い声を出すんだ、この子は。
大嶋を通り越して、俺に釘付けな視線が、いとおしい。
明ちゃんの制服姿に興奮していた美加ちゃんが、明ちゃんが聞いていないのをいいことにか、それともそれさえ気付いてないのか、私服でやってきた明ちゃんにブツブツ言っていたのを止め、明ちゃんを席に引っ張った。
「俺の存在感ってもしかして無い?」
「みたいだな~」
大嶋がそう口を開いたところで、明ちゃんがはっとしたのがわかった。
本当に気付いてなかったんだ。