君の胸に鳴る音を、澄んだ冬空に響かせて



「江口さん?」

なんて甘い声を出すんだ、この子は。

大嶋を通り越して、俺に釘付けな視線が、いとおしい。


明ちゃんの制服姿に興奮していた美加ちゃんが、明ちゃんが聞いていないのをいいことにか、それともそれさえ気付いてないのか、私服でやってきた明ちゃんにブツブツ言っていたのを止め、明ちゃんを席に引っ張った。


「俺の存在感ってもしかして無い?」

「みたいだな~」

大嶋がそう口を開いたところで、明ちゃんがはっとしたのがわかった。

本当に気付いてなかったんだ。



< 188 / 344 >

この作品をシェア

pagetop