とある堕天使のモノガタリⅡ
~MIDRASH~
『コイツはシモンズのターゲットになった…
つまりグリーンだ。』
『そういう事だな…ネット上でターゲットを探してたんだ!』
ネットなら年齢を詐称する事も監視を免れる事も簡単だろう。
『ロイ。最近のログはあるか?』
『いや、メッセンジャーのはない。』
『じゃあサイトの方は?
コミュニティーに新規で入ったヤツとか…』
『いない。ログインはされてるが…』
諦めたのだろか…
いや、サイトにログインしてるならそれは考えにくい。
『ロイ、コミュニティーサイト内のチャットは見れるか?』
『ああ、楽勝だ!』
以前は数時間掛かっていたがロイはハッキング用に組んだプログラムを起動させて振り返った。
『“備えあれば憂いなし”だ。後は待つだけ!』
数分でハッキングに成功してチャットログをコピーするとモニターに表示させた。
みんな黙ってそれに見入る。
《“黒いフードの男”って見た?》
《はっきりとは覚えないけど…》
《あの男が邪魔しなければ儀式は成功したのに!》
《彼にはその代償を払ってもらおうと思うの。》
《私はシャーマンに従うわ。儀式は完遂させたいもの!》
《このままじゃ魔女の面目まる潰れだし、賛成よ!》
《場所は…》
まだ続くチャットログに目を向けたまま『おい…』とダンが口火を切った。