発明王ショート
◆◆◆


「うおおおぉぉぉぉ!」


 翌日の朝、ショートは学校へ向かう道を全力で走っていた。


「また寝坊したーーーー!!」


 ようやく校門の手前までやってきたところで、ショートは少し前をのんびり歩いている人物に気が付いた。

それは、ショートと同じく遅刻している成瀬だった。


「成瀬さん、おはよう」


本を読みながら歩いていた成瀬は、ショートの声を聞いて顔を上げた。


「あ、眞森君、おはよ」


「もう1時間目はじまってるのに、こんなのんびりしてていいの?」


「10分遅刻するのも30分遅刻するのも同じでしょ」


「まあそうかもしれないけど」


「あと、学校行くのも行かないのも、生きるのも生きないのも同じでしょ」


「なんで急にネガティブになったの?」


 ショートには、学校の授業よりもはるかに気になっていることがあった。


「でも、成瀬さん。どうせ同じなら、せっかくだから先に確認する?」


「……うん、そうね。じゃあ、体育館裏まで競争ね。よーい、スタート!」


「え、ちょっと……」


「はぁ、はぁ、私、もう限界みたい」


「体力なさすぎだろ!」


◆◆◆


体育館裏へ到着すると、ショートはすぐにボールペンの生存確認をした。


「よかった、まだちゃんとボールペンあって」


「でもそれって、どうやって観るの?」


「ふたを開けると、USBになってるんだ」


「へえ、じゃあパソコンで観れるんだ」
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