発明王ショート
「……違うと思う」


 ショートの考えを否定したのは成瀬だった。


「え?」


「だって、眞森君のお父さんは電気自動車の研究してたんでしょ? だったら感電死とか……事故に見せかけたほうがいいと思う。星野先生は理科の先生だし、本当に殺す気なら、それくらい思いつくんじゃないかな」


 星野は冷静に成瀬の言葉を聞き、ショートの反応をうかがう。


「そうね、先生ならそうすると思う。まだ反論はある? 眞森くん」


 ショートはくやしそうに唇を噛んでから、わずかに、口角を上げた。


「父さんの前でも、同じことが言えますか?」


 すっと背筋を伸ばして、ショートは自分の後ろ側を指差した。


「ぼくのうしろには、父がいる」


「なにを……」





『ああ…………いるよ』





 かすかに聞こえてきた、くぐもった声。


 その場にいるはずのない、低くて、ややハスキーな男の声。


「え!?」


 成瀬は驚きの声を上げて、ショートの言葉を思い出していた。


『ぼくは、死者と交信する機械を作りたいんだ』


「まさか……」
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