あたしの前だけ俺様王子☆












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太陽の光が弱まってきた夕日によって、オレンジ色に照らされている公園。



ブランコに座っているあたしの目の前に、見覚えのある人が顔をのぞき込む。



「あ、ゆうにいちゃん!」

あたしは大きな声で叫んで、
座っていたブランコから飛び降りるようにして立つ。


「あいかちゃん、そろそろ帰ろっか?お母さんが待ってるよ」


そう言ってあたしの手を引く彼。


「うん!」

あたしは元気よく答えて、思い切り彼に抱きつく。



「よし、いい返事!」

そう言いながらあたしの頭を
優しく撫でる彼。
そしてゆっくりと家までの道のりを歩き出す。

「ねぇ、ゆうにいちゃん。
あいかがね、ゆうにいちゃんのとしになったら、けっこんしようね!」

「え、俺と?そのときはもうおじさんかもよ?」

「いいの!あいかゆうにいちゃんだいすきだもん!」


無邪気にそう答えるあたしに、ゆうにいちゃんは少し困ったように苦笑いしながら頭を掻く。

そして、あたしに向けて優しい笑みを浮かべながら言った。


「あいかちゃんはかわいいし、いい子だから大丈夫!
俺よりかっこよくて優しい王子様が見つかるよ」




あたしは「そうかなぁ?」って首を傾げながら、ゆうにいちゃんと夕日に照らされる帰り道を歩いて帰ったのだった。






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