僕らの赤い糸は最初から

L物欲しさは止められぬ。


絵里side

いつもの日常が淡々と過ぎていくうちに、

気付けばもう7月となっていた。

学級委員の仕事にもなれ始め、

今ではなんとか、

遥なしでも自分の仕事ができる。

その事をはるかに自慢したら、


「できるようにならなかったら、
 お前、どうするつもりだったんだよ…。」


と、呆れられた…。

でもあたしにしては大きな進歩なのだ。

少し位褒めてくれてもいいと思う。

そんなある日の事、

あたしと遥は先生に職員室まで呼び出された。

そして、一枚の紙を手渡されたのである。


「文化祭の…、学級展…?」

「そうだ。
 毎年、各クラスでなんかやるだろ??
 あれを今週中に決めておいてほしいんだよ。
 有坂は去年もやってるから、分かるよな??」

「はい、大丈夫です。」


そう答える遥。

え、分かってないのはあたしだけ??

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