オフィスの甘い罠
――ドキッとした。
シャクだけど。
ネイティブ並の流暢な
英語で言われたから……
じゃない。
ドキッとしたのは――…
柊弥があたしのことを、
梓って呼んだから。
(やめてよ……。
《梓》におめでとうなんて
言われ慣れてないし――)
「……違うわ。
今は《紫苑》よ」
動揺を隠すように
くぐもった声で言う。
だけど柊弥はハンッと鼻で
笑って、
「何言ってんだよ。
“お前”の生まれた日だろ」
キッパリとそう言い切ると
スーツの内ポケットから
小さな包みを取り出した。
それをテーブルの上に
置いて、スッとあたしの
方に滑らせ、
「プレゼント。
普段の感謝も込めて、な」
「……………」
あたしは無言で目の前に
置かれた包みを眺めた。
シャクだけど。
ネイティブ並の流暢な
英語で言われたから……
じゃない。
ドキッとしたのは――…
柊弥があたしのことを、
梓って呼んだから。
(やめてよ……。
《梓》におめでとうなんて
言われ慣れてないし――)
「……違うわ。
今は《紫苑》よ」
動揺を隠すように
くぐもった声で言う。
だけど柊弥はハンッと鼻で
笑って、
「何言ってんだよ。
“お前”の生まれた日だろ」
キッパリとそう言い切ると
スーツの内ポケットから
小さな包みを取り出した。
それをテーブルの上に
置いて、スッとあたしの
方に滑らせ、
「プレゼント。
普段の感謝も込めて、な」
「……………」
あたしは無言で目の前に
置かれた包みを眺めた。