オフィスの甘い罠
「え――――…?」
ギクリとしたのを極力
顔には出さないようにした
つもりだが、果たして
それはうまくいったのだろうか。
完全に仕事の手は止まって
しまった柊弥に向かって、
三浦は続けて、
「香川さんに戻ってきて
欲しいのは、仕事のため
だけじゃない。
キミ自身が彼女を必要と
してるから。
――そうだろ?」
「―――――!
三浦さん………」
「キミ達の間にどんな事が
あったのかまでは知らない。
でも社長も僕も、そんな
のは薄々気づいてるさ」
三浦はそう言うと、静かに
梓の席の傍へ移動した。
今日一日空席だった椅子の
背もたれに手をかけて、
「彼女がいてくれたから、
柊弥クンも迷うことなく
どんな仕事もこなして
これたんだろ。
キミにとって彼女はそう
いう存在だったと思うけど」
ギクリとしたのを極力
顔には出さないようにした
つもりだが、果たして
それはうまくいったのだろうか。
完全に仕事の手は止まって
しまった柊弥に向かって、
三浦は続けて、
「香川さんに戻ってきて
欲しいのは、仕事のため
だけじゃない。
キミ自身が彼女を必要と
してるから。
――そうだろ?」
「―――――!
三浦さん………」
「キミ達の間にどんな事が
あったのかまでは知らない。
でも社長も僕も、そんな
のは薄々気づいてるさ」
三浦はそう言うと、静かに
梓の席の傍へ移動した。
今日一日空席だった椅子の
背もたれに手をかけて、
「彼女がいてくれたから、
柊弥クンも迷うことなく
どんな仕事もこなして
これたんだろ。
キミにとって彼女はそう
いう存在だったと思うけど」