大好きな君にエールを*番外編
「みんなのこと忘れんなよな」
どうしたんだ、俺?鼻の奥がツンとして視界が揺れる。
その現象を止めるかのように、スポーツドリンクを飲み干した。
「俺、頑張ります!」
「野球か?それとも提出物を出せるようにか?」
「あ…ど…どちらも」
ははっと笑う監督。俺は力なく笑った。
「あ、そうだ。荒嶋、高校はどこに行くつもりなんだ?」
「あ……です」
「ん?」
「希望は…か…花龍…です」
正確に言えば花龍高校の野球部。スポーツではとても有名な強豪高校で、俺の憧れの憧れだ。
「花龍かぁ」
「…無理っすかね?」
「無理だな。今のままの荒嶋じゃな」
ガガーン…
即、言われちゃったよ。