大好きな君にエールを*番外編
─────…
「失礼しましたー」
担任からの話が終わり、職員室のドアを閉めた瞬間、
「失礼しましたっ」
別のドアから倉橋が出てくるのが見えた。俺はたった今、気づいたかのように倉橋に話しかけた。
「よっ、倉橋」
「荒嶋くんじゃんっ」
タッタッと俺の元へ近づいてくる倉橋が…やっぱり可愛く見えた。
「今日のは、いい呼び出し?」
「普通に高校の話。悪くはない話だな。てか、そんなに何度も悪い呼び出しくらわねーしっ」
そっか、とクスクスと笑いながら俺の隣を歩く倉橋。
倉橋が俺の隣を歩いている。俺は…倉橋のことがよく見れない。
「荒嶋くんは、高校でも野球続けるの?」
「へ?…ま、まぁな!野球好きだし」
「そっか。荒嶋くん野球バカだもんね」
「倉橋ぃ何か言ったー?」