大好きな君にエールを*番外編





知らなかった…春が告白していたなんて。ダメ元で告白することがどれだけ勇気がいることなんだろう。


「三船はもう告白したかもしれないけどいいじゃん。康也が麻帆を好きならさ」


おちゃらけの春のくせに、背中を押す言葉をくれた。


「……じゃあ…大会が終わってから」


「へ?」


「地区総体が終わってから…告白する」


今は野球に集中したい。まだ中途半端過ぎて…ちゃんと恋愛が出来るかわからないから。


だから…倉橋と頑張ろうと約束した最後の大会が終わってから…伝える。


「さっすが野球バカ!」


春が笑う。俺はさっきの仕返しでチョップを返す。


「それでいいと思う。花龍…目指すんだもんなっ」


「春…お前…」


「担任とお前が話してんの聞いちゃった。俺にも話せよなぁ」


ごめんと謝る俺に、再び春からチョップを返された。






< 23 / 210 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop