コスモス
僕の動きが止まる。
背中に緊張が走るのがわかった。
そんな僕に、明日可は気付く。
「あ…そっか…、ごめん。…ちょっと待ってて」
取り出したポーチを再びカバンに仕舞い、明日可は席を立った。
多分、僕の目の届かないところで薬を飲むんだろう。
…気を、使わせてしまった。
明日可が立ち去った後、自己嫌悪に包まれた僕は無造作にしなびたポテトをつかみ口に詰め込む。
油っぽい味が、口に広がった。
視線をずらすと、窓際に座る女の子達が薬の様なものを口に運ぶのが見えた。
手に持つケースを見ると、サプリメントの様だった。
…明日可の薬も、サプリだったらいいのに。
ぼんやりと見つめながら、意味のないことを考える。
彼女達と明日可とを、重ねて見ようとする自分がそこにいた。