コスモス
僕は思わず目を開ける。
歌い終わった明日可と目が合った。
ますます頬を染める明日可。
「…目、つむってって言ったじゃん」
「…なんで?」
「歌ってるとこ見られるの苦手な…」
「じゃなくて!」
ゆっくりと流れる2人の時間。
誰かが階段を駆け上がる音がした。
「…彼氏の誕生日だよ?知ってるに決まってるでしょ?」
…そうだ。
今日は僕にとって特別な日。
僕の、誕生日だ。
「…まさかシュウ、あたしの誕生日知らないの?」
「なわけないじゃん!」
勿論明日可の誕生日は知っていた。でもまさか、明日可が僕の誕生日を覚えていたなんて。
2人の目が合う。
今度は僕が頬を染める番だった。
照れたようにはにかみながら、明日可は優しく言ってくれた。
「…お誕生日、おめでとう」