コスモス
「…はよ」
「おはよ」
今日初めての会話。
乗るまではバタバタして、朝の挨拶もできてなかったことに今気付く。
「昨日、寝れた?」
「寝れたよ。シュウこそ寝れたの?」
「…楽しみすぎて、ちょっと寝不足」
「あはっ、こどもみたい」
いつもの仕草で、明日可が微笑む。
長い髪を高い位置で結び、結び目には明日可の集めている花の飾りがついている。
レギンスにチュニック、丈の短いボレロは、華奢な明日可の体を際立たせた。
いつもの制服の明日可じゃない。
なんだか凄く照れくさかった。
「…なぁに?」
「え?」
「シュウの視線が痛い」
「ご、ごめんっ」、思わず目を反らした僕を見て、明日可は「冗談だよ」と笑った。
「新鮮だね」
「新鮮?」
「私服のシュウ」
たった今、僕が思ったことと同じことを口にする明日可。
目が合って、明日可は照れた様にはにかんだ。
少しだけ染まった頬に、苦しいくらいドキドキする。
…悪い、誠二。
千歌ちゃんより明日可のが、やっぱめちゃくちゃ可愛いや。