コスモス
「ほんと意外。運動苦手なんだ」
「意外?何でもできそうでしょ」
「まぁ、俺より足速いよりはいいけどな。かっこつかないし」
「あははっ」
なんてことない、いつもの会話だった。
ただ、何か、違和感を覚えた。
その時は、大して意識しなかった違和感。
後から僕は、その違和感の正体を知る。
「修~っ瀬堂さん~っ!早くこいよーっ!」
先に行ったタケが大きく手を振る。
他のみんなも、既に準備万端という風に僕等を呼んだ。
「今行くよっ」
僕はタッと、駆け出す。
その後ろで、明日可の表情が曇ってることなんて、まるで気づきもしなかった。
違和感の正体。
…明日可は、僕の目を見て話していなかった。