コスモス
……………
その連絡を受けたのは、キャンプから帰った日の夜中だった。
疲れて眠っていたミキは、携帯のバイブで目が覚めた。
暗い部屋の中、無意識に携帯の画面を覗く。
相手は明日可のお兄さん、誠だった。
思わず飛び起きる。
背中に冷や汗を感じた。
同じことが、去年の今頃にもあったから。
「ミキ?どこ行くのよ」
玄関でお母さんの声がミキを呼び止めたが、それどころじゃない。
ミキは祈るような気持ちで、家を飛び出した。