砂糖菓子
沙弥の家に着いた。 

「先輩、あの・・・」


「沙弥、木崎達と知り会い?」

え? 

何で先輩が? 
 

「えっと・・・」

「俺はサッカーの交流で知ってたけど。何で、沙弥が知ってるの?」


「合コン・・・でもなんもないよ。」


「本当かよ?」 

「え?」

「なんで?そんな必死だった訳?」

「何でって・・・」

そんなの、 

喧嘩は良くないから。 

だよ。 

そうだよね? 

そう言われると自分の行動が怖かった。 

何であんな必死だったのかな? 

足が竦む、 


今さら震えて来た。 

「沙弥?」

なんでだろ? 

「ゴメン。沙弥、俺焦ってた。俺、以外の奴んとこに必死に行くから・・・沙弥に下心ないって分かってたのに、沙弥の性格分かってたのに・・・ゴメン。」 

震える沙弥を優しく抱きしめる先輩。 


沙弥は自分の事ばっかだった。 


先輩が好き。 


大好きなのに・・・ 

自分ばっかで。 


先輩、先輩って、 

ただ弱い自分を隠してた。
強くならなきゃって、 

先輩の為に何をしたんだろう・・・ 


自分が傷付きたくないだけじゃん。 


先輩に捨てられるのが怖いだけじゃん。 


沙弥は前に進んでない。


先輩をもっと思わなきゃ。 

先輩の為に。 


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