月待ち人
「少し良いかな?」
彼女に促されて病室から離れた外来まで足を運んだ。
「奥出くん…桜月の事大事?」
愚問にも程が有る。当たり前の事を聞かないで欲しい。
「当然、」
「だったら…彼女、刺激しないであげて」
彼女の悲痛な声がオレの心を締めつけた。
「わかった」
それだけ言うのが精一杯だった。
彼女は ありがとう と言うと、
そのままエントランスへと消えていった。
「桜月はきっと奥出君、思い出すから大丈夫だよ」
その言葉が必要以上に辛くて堪えていた涙が一筋だけオレの頬を濡らした。
病室に一人戻ると、真っ先に…由奈は?と聞かれた
先に帰ったと伝えると
「ダメじゃん。送ってあげなきゃ」
呆れたように笑ってた。
「ごめん…」
ツキは本当にオレだけ忘れてしまってるのかな
彼女に促されて病室から離れた外来まで足を運んだ。
「奥出くん…桜月の事大事?」
愚問にも程が有る。当たり前の事を聞かないで欲しい。
「当然、」
「だったら…彼女、刺激しないであげて」
彼女の悲痛な声がオレの心を締めつけた。
「わかった」
それだけ言うのが精一杯だった。
彼女は ありがとう と言うと、
そのままエントランスへと消えていった。
「桜月はきっと奥出君、思い出すから大丈夫だよ」
その言葉が必要以上に辛くて堪えていた涙が一筋だけオレの頬を濡らした。
病室に一人戻ると、真っ先に…由奈は?と聞かれた
先に帰ったと伝えると
「ダメじゃん。送ってあげなきゃ」
呆れたように笑ってた。
「ごめん…」
ツキは本当にオレだけ忘れてしまってるのかな