17歳の不良と6歳の殺し屋

『HI、雫?どうかしたの?』

ハキハキとした翡翠の声。だが今はそんな高い声が耳に痛い。

「だ……」

『What?聞こえないわ』

「だ…ずげ…でぇ……」

思ったより喉が酷い。こりゃ喉からやられたな。私はなんとかそれだけ言うとバフッと再びベッドに落ちた。ああ、ついでに携帯が手からするりと抜ける。
ゴトリと携帯がカーペットの上に鈍い音をたてて落ちた。
そこから慌てた翡翠の声が小さく聞こえていた。


というわけで、現在この三人はこの家にいるわけだ。



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