彼の隣に生まれついたのは、偶然じゃなく必然だった
「…そうか。高崎がそこまで悠を好きだと、ちょっと言いにくいが、まぁこれは仕事だからな。今回の企画テーマはデートだろ?悠メインで写真は撮るけど、実は相手役のモデルも決まってるから。今悠と恋人って噂されてる鈴木レイナ。まぁ話題性だよな、雑誌買わせる為の。」
編集長があたしの顔色を伺いながら、少しバツが悪そうに言う。
咲も不安げにあたしを見つめる。
「分かりました、じゃあ早速仕事始めますね。締め切り間に合わせなきゃですし。悠とレイナの撮影のアポはいつ取ってあるんですか?」
仕事モードで話すあたしに、2人がホッとしたのが分かった。
余計な感情は押し込めなきゃ。
あたしは仕事をこなすだけ。
祐輔には、もう新しい彼女がいる…