すっぱちゃっぷす☆
あッ…!


しまった…!!!



私は慌てバトンを拾い
愛人に手渡した。



「愛人、ごめんッ!」



愛人と目が合う



でも…


愛人は視線を外し
そのまま無言で走って行った。


ドクン


ま…なと…





「きゃー立川くん早い~!」


女子の黄色い歓声が
ぼんやり聞こえる。



立ち尽くす私の元へ
ムナがやってきた。



「ドンマイ!ドンマイ!
青春に失敗はつきものだ!
気にすんなッ」



ぽんっ


ムナは私の背中を軽くたたき
元の位置へ戻っていった。



ムナ…



不覚にも、涙が出そうになる。



次は…がんばる!







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