半熟cherryⅡ

欲しかったモノを手に入れたから。

持っていたモノをいらない、と捨てた。



でもそれを。

他のヤツに持っていかれるとなったら急に惜しくなる。





…なんてよくある話。





捨てられた方は。

自己嫌悪に陥り、涙を流し。

持って行き場のない苛立ちを抱える。



それでも前を向いて歩かなきゃならない。





『…杉原センセー…』

「なんだ?
やっと俺の言うことが理解できたか?」





…残念ながら。

理解する気はサラサラありマセン。



ただ俺は…。





俺は。

俺の胸ぐらを掴んでいる杉原の腕を掴むと。

“グッ”と力を入れた。







『…アンタ、なんかカンチガイしてませんか?』






 

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