半熟cherryⅡ

『俺と茜。
“ココ”入る前から知ってるんデス』





“ココ”と。

どこともピンポイントでは言えない“学校”という空間を指差した。





『だから茜は俺にとって“センセー”じゃないトコもあるんデスよ』





俺の言葉に杉原の力は抜け。

胸ぐらを掴んでいた腕が下に落ちた。



そして俯き。

静かに言葉を続ける。





「でも、なんであの日お前は茜の家にいたんだ…?」



『知り合いなんだし遊びにいくコトだってありマスよ』





クシャクシャになったワイシャツの胸元と。

解けかけたネクタイを軽く直しながら。

俺も言葉を発する。





「“ただの知り合い”なら俺と茜の話に首を突っ込む必要はナイだろ?」





…案外しつこいね。



それは自分のやってきたコトに対する後ろめたさ?

それとも。

なにがなんでも俺を追い込みたいワケ?





…答えは。

後者。



 

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