半熟cherryⅡ

そのかわり…じゃないけど。

ソファーにドッカリ座っていたのは。





「いらっしゃ〜い」





…ココはアンタの家じゃないだろ…。





そう言ってしまいそうになるくらいに。

寛ぎモードの一美センセイだった。





『なんで、いるの…?』



「茜とゴハン食べようと思って来たら逢沢クン来るって言うから。
…みんなでゴハン食べに行こ?」



保健室にいるトキと然程変わらない一美センセイが言う。





…なんで今日なんだよ…。

茜誘うなら明日、いや。

週明けにしてくれ…。



それに、茜サン…。

いくら一美センセイの誘いとはいえ。

今日は断ろうよ…。



しかも。

“みんな”ってコトは…。





『…茜』

「なに?」

『涼真、いんでしょ?』

「…知らない」





そう言いつつも。

茜がそっと指をさした先は。

一美センセイがドッカリ座っているソファーの裏だった。



 

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