ガラクタのセレナーデ
「うわぁー」
 真の口から感嘆の声がこぼれ、いろはは満足気に微笑んだ。

「欲しかったんでしょ?
 でも絶対にみんなには内緒、真くん、約束守れる?」

「うん」
 真も満面の笑みで答える。

「はい」
 と、いろはが差し出した小指に、真も自分の小指を絡めた。



 ゆーびきりげんまん
 うーそついたら……


 若葉園で、何かが起こっている。
 いろはが以前からぼんやりと感じていた予感は、今日、あの有坂という刑事の接触により、現実味を帯びてきてしまった。

 そんな不安を振り払おうとするかのように、いろはは不必要なほど元気よく歌う。

 真は、そんないろはの心中に気付いてか気付かずか……

 いろはが激しく振る絡まった二本の指を、困ったように為すすべなく眺めていた。





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