大金持ちと貧乏娘
「血出てるよ。」

気づかれちゃった・・・

「あの、ホントに大丈夫なんで。」

この中にはいられない。

周りが見てる・・・

私は立ち去ろうとした。


「加奈っ、行くよ。」

「ちょっと待って。」

「何ですか?」

あの男が声をかけてきた。

私の体が宙に浮いた。

「うわぁ!」

周りの女子たちの顔が一気に

真っ赤になる。

もちろん私も真っ赤。

「な、何やってるんですかぁ!!」

「保健室まで送るよ。」

にっこりと私に笑いかける。

「いや、ほんといいです!」

私は何とか地上に降り立った。

周りの女子は不満そうな顔・・・

怖っ・・・

「加奈!行くよ!」

「え!あ、ちょっと!!」




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