大金持ちと貧乏娘
「ほら、行くぞ」

「あっ、はい」

何この人。もしかして1年生?

それにしても背が高いし・・・

顔はよく見えなかったけど・・

名前・・聞いてみよっかな・・・

「あ、あのぅ・・」

「ん?」

「お名前は?」

よかったのかな・・・

何かいきなり聞いちゃったけど・・

黙っちゃってるし・・

「俺?ああ、1年B組の佐久間修哉。」

「え?」

い、今何て??

「1年B組の佐久間修哉」って聞こえたんだけど・・

「あ、あのっ・・・もう一度・・」

「はぁ!?聞こえなかったのか?俺はB組の佐久間修哉」

やっぱり・・

加奈が好きになっちゃった奴かぁ・・

ということは私のライバルじゃん!!

でも、どうしてこんなところに?

私と同じ1年なら入学式行ってるハズだけど・・

「あ、あのっ」

「まだ、あんのか?」

「その・・何で入学式行ってないんですか?」

「めんどくさいから。
 周りでキャーキャー言われても嫌だし。」

なんだか声が低い・・

不機嫌なのかなぁ・・・

まさか・・私のせい!?

あー、大きな失態を!!
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