あたしを阻止してください。
「…大丈夫、大丈夫だから…」
ドキン―――…。
優しい言葉に胸が鳴った。
「…え?」
なんで分かったの?
なんで、なんで?
すべて分からない、
今の状態も。
ツゥ――…。
汗が瞳から流れた。
なんでか、分からない。
「…えっ!?泣かないで」
そう言って、幹也はぎゅって抱きしめた。
「…何で、だろ…嬉しい。すごく嬉しい」
途切れ途切れの言葉だけど、
泣きながらだけど、
うんうん、って頷きながら聞いてくれた。