気まぐれ社長の犬

響城Side


朝、目が覚めると妃和はもういなくなっていた。


あの時あいつ泣いてた……

それに、あなたもあたしなんかいらないんですねって言ってたよな?

あいつ何であんなに自分を大切にしないんだよ?


自分なんてどうでもいいみたいなそんな目をしてた。

あいつ、何があったんだ?


その時部屋の扉が開いて親父が入って来た。



「妃和ちゃんが出ていった。お前妃和ちゃんに何した?」


「別に。お前なんかいらないって言っただけだよ」



俺がそう言うと親父は俺を殴り飛ばした。



「なにすんだよ!!」


「お前たまには人の気持ちも考えろ。その時妃和ちゃんどんな顔してた?お前は妃和ちゃんをおもいっきり傷つけたんだよ!!」


「普通こんなことで傷つかないだろ。それにそんな弱いやつ俺には必要な…」



その瞬間、親父は俺の胸ぐらを掴んだ。



「人にはなぁ色んな過去があってその中には触れられたくないことや言われたくないことだってあるんだよ!!」



そう言って親父は俺を突き放した。



「探しに行ってこい。見つけるまで帰ってくるなよ。きっと妃和ちゃんは危ない場所にいると思うから」


「危ない場所?」


「さすがにまだ昼だから大丈夫だと思うけど、治安の悪い場所だと妃和ちゃんの身が危ないかもしれないから」



あいつエロい体してるし顔も綺麗だからありえる。


それに今の妃和なら襲われても抵抗しないかもしれねーし……



「チッ仕方ねえな!!」



俺は部屋を飛び出した。



「あっ雨降りそうだから傘持っていけよ!!」


「めんどくせえな……」



俺は傘を一本だけ手に取ると走りだした。


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