気まぐれ社長の犬
あいつが行きそうで危ない場所…どこだよ!?
その時、頬に一粒の水が落ちてきた。
それはどんどん量を増やし、俺を濡らしていく。
「チッあいつ傘持ってねえよな…」
俺が傘を開いて門を曲がると、そこには男二人に腕を掴まれ連れて行かれそうになっている妃和がいた。
「てめえら何してんだよ」
「響城さん!!」
「誰こいつ?彼氏?」
「別に。てか離してよ」
「ならいいじゃんー。こんなのほっといて行こうよ」
「あ"?こんなの?てめえそれ誰に言ってんだ?」
俺は妃和の肩にまわされた腕をひねりあげる。
「いてててて!!!」
「な?てめえ誰に言ってんだよって」
俺は男をそのまま殴り飛ばした。
「こいつは俺のもんだから。てめえらとっととどっか行け」
「う、うわー!!!」
必死に逃げる男たちを尻目に俺は転がった傘を拾ってびしょ濡れになった妃和の上にさした。
「お前何してんだよ」
「別に何も。あいつらが勝手に連れて行こうとしてきただけですよ」
「ここら辺が危ないの知ってんだろ。女1人で来てんじゃねえよ」
「あなたには関係ないでしょう?あたしはあなたに必要ないはずです。もうほっといてください!!」
「関係あんだよ。お前連れて帰んないと俺家入れねえの。だから帰ってこいよ」
「じゃああたしがおと…風間さんに言いますから帰ってください。もうびしょびしょじゃないですか。風邪ひきますよ?」
「うっせえないいんだよ。俺は風邪ひくほど弱くねえ。お前と一緒にすんな」
「そうですか。まあばかは風邪ひかないっていいますからね。じゃああたしはもう行きますから」
そう言って俺に背を向けようとした妃和の腕を掴んだ。
「待てよ!!」
「なんですか?」
妃和は冷たい目線を俺に向ける。