【完】甘い恋よりもそばにいて
「そして おそらく啓様も清水様に恋い焦がれておいででしょう。
ですが、沖田財閥の次期当主ともあろうお方が恋愛などにうつつを抜かされては困るのです。
たとえ今は良くても、後々辛い思いをされることは間違いないのですから。
お願いです、もう啓様には関わらないで下さい。
それが清水様のためです。」
レンズの向こうの眼差しは冷たく冷徹だ。
莉華はただ黙ってた。
そんな莉華が許せなくて反論を返したのはあたし。
「なんですかそれ?意味わかんない。
それは沖田と莉華の問題。
あなたには何の関係も無いはずでしょ、金城さん」
「確かに、ただの高校生なら2人の問題、で済む話でしょう。
しかし啓様は違う、そんなことわかり切っていますよね。」
「…………」
反論する言葉を探したけどアドレナリンが出過ぎてて脳が冷静に働かない。
「それで、あたしに利益はありますか?
啓とあたしが関わらないことであなたは嬉しいかもしれない。
でもあたしはそんなことしても何のメリットもない…」
これは莉華なりの反論なのだろうか?
でも口調は何処となく感情を帯びてない。
「勿論、タダでとは言いません。
こちらのお願いに清水様が応じて下さるなら
こちらもそれなりのメリットをご用意いたしましょう。
例えば清水様のお父様を会社の社長にするというようなこともできます。
しかし、もしこちらのお願いを聞いて下さらないなら
その逆を行うことも可能なのです。」
この男は、自分が何を言っているのか分かっているのだろうか。
ここまで酷く残酷な男を誰か今まで見たことあるだろうか。