永遠の翼
―――でも、それがきみの望みだろう?



―――うん。



強く頷く。



―――でも、でもね・・・



―――悲しいんだ・・・



―――そう、感じるんだ・・・



瞳を閉じて言う。



―――それは、きみの望みとは違うってこと?



彼が不思議そうに訊く。



わたしは、その言葉に首を振る。



―――それは、違う。



はっきりと、そう答えた。



―――絶対に、違う。



―――そう、なんだ・・・



何故か、彼は寂しそうだった。



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