ハネノネ ‐the world that you saved.‐
喜びの声の中、ひとりの少女が怯えた声で言った。
「でも…この人、ハネノネで死んだんでしょう…?同じ部屋にいる私達もうつっちゃうんじゃ…」
星に戻ってきた僕らはマスクなどしていない。
全員がサッと青ざめた中、僕はノートを掲げて言った。
「マスクをしていたとはいえ、ハネノネが充満してるチキュウで数年過ごしてたんだ。免疫ぐらいとっくについてるよ。」
それに、チキュウのハネノネは日光を浴びて威力が下がっている。
その中ならば、たとえマスクがなくたって問題なかっただろう。
そう、このノートに書いてあったから。
わぁっ、と歓声があがる。
縛られ続けた世界から、解放された。
しかし解放されたからには、それなりの覚悟が必要だ。
「みんな、聞いてくれ」
視線が一気に僕に押し寄せる。
僕は深呼吸して、慎重に言葉を紡いだ。