唇にキスを、首筋に口づけを
そして私は席に戻りオムライスを食べながら話を切り出す。
「これ食べたらどうする?」
「あ?
あー・・・」
爽哉は私の切り返しに驚いたのかまた詰まりそうになった。
「ゆっくりするだろー?
で、ゆりなバイトが3時からだろ?
今はー・・・」
「あと15分くらいで2時。」
「おー・・・。
んじゃこのままゆっくりして、
そのままバイト行けば?」
「ん、了解。
確かにもうここから動きたくなーい。」
「んだなー」
それからは、
今日も狩り行くの?とか、
そんな会話をポツポツしてた。
途中でデザート追加していたら結構時間は短く感じられた。
2時半になり、
爽哉は代金を支払い、私のいらない荷物を全て持って行ってくれた。
さあて、私もバイトに行かなくては。
行くって言う程の距離ではないが。
私はスタッフルームに入る。
女子更衣室に行くと、やはり三人くらいに待ち構えられていた。
仕事しろよ。
「ゆりなちゃーん、
あの男の人は誰ぇ?」
私は制服を出しながら、その質問、やっぱりな、と思った。
「えー、
幼馴染です。」
私は目線をそちらち向けず、素っ気なく言うように心がけた。
「えー?
幼馴染なのに随分とラブい雰囲気出てたと思ったんですけどー?」
今度は高校生のバイトの子。
全く、歳上の恋愛事情にも容赦ないね。
ま、今の話に関しては恋愛とか関係ないけど。
「んー、
普通に幼馴染ー。」
私は、ほとんどさっきと答えを変えずに答えた。
「けど実際ゆりなさんって恋愛事情謎過ぎる。
前に店に来たハーフっぽい男の人とか、
今日の人とか。」
・・・、これ、私に言ってんのかな?
ジュンくんと爽哉のことだよねー・・・。
まあ、どっちにしろ、私の恋愛の概念では二人ともあり得ないから。
ああ、恋愛の話って面倒くさい。
私は彼氏はつくらない。
それだけだ、
理由も決まってる。