執事と共にバレンタインを。
「カトウが食べたのが、大麻という可能性は」

「まさか。彼、ヤク決めてるっていう言動はなかったわ。それに、美味いという言葉に嘘はなかったもの」

「……お嬢様」


春樹が、思案気に箱を見ながら問いかけて来た。


「よく、思い出してください。カトウが食べたチョコレートは、この位置でしたか」


春樹は、右端の空いた空間を指差さした。
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